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Channel: 輝石工房 精霊石の箱庭 北林竹二
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黒耀石について。

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「黒耀石ですか?」とツイッターの方に質問が来たので、ブログの方で返信します。

 

私は自身が制作する「精霊石の御守り刀」の素材に水晶・瑪瑙・玉髄・碧玉・・・・・平ったく言えば石英類を使用しています。

 

石自体の硬さや強度・光の透過具合・カラー及び模様のバリエーションの豊富さ・大きさ的なバランスとして 「磨製石器」を作るのにこれ以上は無い石種だと思っています。

 

ツイッターにアップした黒い石のメールオープナーは熱処理色加工した瑪瑙です。

 

石英類よりも「モース硬度」的に上の石、つまりトパーズやサファイア・ルビー、そしてダイヤモンドで制作が可能であれば、正に宝具でしょう・・・・・・・・けど、もしそんな大きさの原石が存在したらその価値は計り知れないものとなりますから・・・・・・ね^^;  

 

そもそもそんな大きさの原石がありませんし、あったとしても「ヒビが無い」状態の物なんて、それこそ奇跡に等しい・・・・・・・人工石はあるらしいけど。

 

もう一つ、「硬すぎて刃が立たない」可能性もあります・・・・・同じように作ろうとしたらとして・・ね。

 

今度は石英類よりも下の石、ラピスだったりトルコ石だったりセレナイトで同じように作ろうとすると、あっという間に砕けます。

 

薄い板に切り出したり、削り出したりすると強度が足りなくて無理です。

 

作るのであればそれなりのボリュームをもって作らないともちません。

 

ここでご質問の黒耀石ですが、モース硬度は5(らしい)

 

産地によって「石の締まり具合」が違うのですべてではないんですが、基本的に「綺麗に仕上げることが難しい石です」

 

水晶や瑪瑙を加工の基準にしているので、同じ道具で黒耀石を仕上げようとすると・・・・・・硬さが足りないのです。

 

形に削って、磨いて、刃を付けて・・・・・・は水晶や瑪瑙より楽にできます。

 

でも、最終的な硬さが足りないために綺麗な仕上がり面に持っていくことが難しい。

 

硬さの不足は強度にも現れて、鋭いエッジをつけると、すぐにこぼれます。

 

黒耀石で作るのであれば、ボリュームを増して作ることが望ましいかと思います。

 

と言う事で、黒耀石は「作るのは簡単な部類の石だけど、綺麗に仕上げるのが難しい」と言うのが一つ。

 

もう一つ。 黒耀石の本筋はやっぱり「打製石器」だと思います。

 

以上使ってる石と黒耀石の事でした。

 

・・・・・・・こんな感じでよろしいでしょうか?^^;

 

あ! 黒耀石と言えば、近年新種が出回り始めています。

 

その新種のモース硬度は7だという話なので、それを使えば硬さ不足は無くなるかもしれません。

 

 


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